第53章

葉原遥子は葉原叔父さんが彼女をこんなにも強く擁護してくれるのを見て、思わず目に熱いものがこみ上げてきた。彼女は深く息を吸い込むと、「叔父さん、ご安心ください。私は葉原家をこのまま衰退させるようなことはしません」と言った。

傍らにいた朝日は彼女のその言葉を聞くと、目を見開いて皮肉を言おうとしたが、葉原叔父さんの方が先に口を開いた。「遥子、君がずっと葉原家のことを気にかけてくれていたことは分かっている。葉原家のために何かしたいとL大学に進学したんだろう?この数日間、本当に苦労をかけたな。遥子がやりたいことをやればいい。叔父さんはいつでも遥子を支持するよ」

葉原遥子は一瞬戸惑ったが、胸の内に温...

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