第125章 三打目

池田暁月が再びティーイングエリアに立った瞬間、コース中の視線が彼女ひとりへ吸い寄せられた。

風が止む。さっきまでフェアウェイの奥から吹き抜けていた朝の風は、誰かにスイッチを切られたみたいにぴたりと消え、人工池のほとりの葦が立てるさわさわという音すら聞こえない。

陽光がまっすぐグリーンに落ち、芝先の露がきらきらと砕けた光を返す。フェアウェイ全体が、静かな金色に包まれていた。

見物人は、さっきよりさらに二重三重に増えている。

噂はもう、クラブの隅々まで回っていた。――ゴールドフェザー賞のダブル満点チャンピオンTがゴルフを打っている。それも初手から、プロ級の落としどころ。

しかも隣には、...

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