第146章 予想外のこと

彼女は箪笥の奥にしまい込んでいた、古めかしい着物を身につけていた。

宝石と絹の光をまとった客たちの輪の中では、どうしようもなく浮いている。

「この子ったら、毎日ろくでもない人間とつるんでばっかり。年寄りだろうが若いのだろうが、お構いなし。家族のことだって、まるで眼中にないのよ

小さいころからずっとそう。うちがどれだけ良くしてあげたと思ってるの。なのに、手のひら返しで知らん顔。今回だって、どんな手を使って紛れ込んできたんだか……」

池田奥さんは「情けない子だ」という調子で言い募る。声量は大きすぎず小さすぎず、周囲の数人にきっちり届く塩梅だった。

池田健永も首を振ってため息をつく。

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