第18章 会いたい人

 

新谷若夜は、あらためて娘を見直していた。

まさか――宝石類にまで、ここまで詳しいなんて。

池田夫人は口を開きかけたものの、言い返す材料が見つからず、そのまま言葉を飲み込む。

横に立つ池田花依も、顔色が冴えなかった。

花依の視線が、新谷若夜の手首の翡翠の腕輪へ移り、次いで母の手首のそれへと移る。胸の奥に、ひやりとした不安が差し込んだ。

もし、池田暁月の言ったことが本当なら――。

ありえない。

きっと脅しだ。

あんな貧しい連中が、そんな高い腕輪を身につけられるはずがない。

池田花依は唇を噛み、すぐに愛想のいい笑みを貼りつけ直した。

「お姉ちゃんの言う通り、私たちは玉のこと...

ログインして続きを読む