第25章 デザイン学院

「余計なことを……」

坂東は頭を下げたが、すぐに持ち上げて、わざとらしくため息をつく。言葉尻に、ほんの少し毒が混じった。

「お嬢様は……どこまでも入り込んできますね。家でも居場所を取りにくるし、学校でも居場所を取りにくる。次女様、どうかお気をつけください」

宮本明珠はスカートの裾をきゅっと握りしめた。

坂東はさらに声を落とす。秘密話でもするように。

「池田家で二十年。あの人は、苦労の味なら嫌というほど知ってるでしょう。宮本家に戻った以上、失った分を取り返したくて仕方がないんです」

「でも、取り返すって……次女様のものじゃありませんか。身分も、立場も、婚約も——ひとつひとつ、奪って...

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