第40章 池田家に恥をかかせる

池田暁月はソファの背にもたれ、落ち着いた目で彼を見た。

「どの目で見たの?」

池田健永は、その一言に喉を詰まらせる。

脇で池田花依が柔らかく口を開いた。

「お姉ちゃん。私も廷悟兄さんも見たよ。その場で止めたよね? なのに、どうして否定するの? 認めなければ、なかったことになるの?」

その言葉に、居間の空気が一斉にうなずいた。

「見たよな。あの日、あんたが年寄りの車から降りてきて、肩を叩かれて……やけに親しげに話してた」

「車、ロールスロイスだったし」

「それで?」池田暁月は首をかしげ、花依を見た。「車から降りたのを見ただけで、年寄りの愛人って結論になるの? 池田花依、推理小説...

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