第82章 同盟結成

池田花依は花壇の縁に腰を下ろしたまま、きっちり二十分が過ぎるまで動けなかった。

スカートの裾に飛び散ったインクはもう乾き切っていて、ばりばりに固まり、太ももに貼りつく。丹念に選んだピンクのワンピースは、見るも無惨に台無しだ。

立ち上がった瞬間、膝がふっと笑った。花壇の縁に手をついて、ようやく体勢を立て直す。

人は行き交う。誰も彼女を見ない。――いや、見ていたとしても、気にも留めない。

YSに入学して最初の日。思い描いていた華やかさを味わう暇すらないまま、廊下で晒し者にされた笑いものになった。

バッグを引っ掴んで校門のほうへ向かう。並木道のコンクリートにヒールがこつこつ当たり、どの一...

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