第83章 決勝前夜

それでも、胸の奥にはどす黒い嫉妬が湧き上がっていた。

宮本家――そんな家に、どうして池田暁月なんかが拾われるのよ。

ゴールドフェザー賞の本選では、池田暁月は必ず負ける。みっともなく、無様に。

池田花依はバッグの持ち手をぎゅっと握りしめ、くるりと背を向けて校門へ向かった。

自分の目で見届けたい。池田暁月が本選の舞台で恥をさらし、皆の前でずたずたに砕け散るところを。

木漏れ日のまだらな光を踏みつけるように歩き、足取りは次第に速くなる。やがてほとんど駆けるようにして、校門を飛び出した。

門の外にはタクシーが1台停まっていた。ドアを開けて乗り込み、池田家の住所を告げる。

タクシーは幹線...

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