第98章 彼と焼き串を食べる

ジェットコースターは二回転し、さらにぐるりと360度のカーブを切って、最後にキキィッと急ブレーキをかけた。車体がゆっくりとホームへ戻り、ガタン、と停止する。

安全バーが持ち上がっても、新井飛鳥は座ったまま動かなかった。

先に立ち上がった池田暁月が、スカートの裾に付いてもいない埃をぱっぱと払う仕草をしてから、振り返って彼を見る。

そして、笑った。

目尻がきゅっと弧を描き、肩まで小刻みに揺れる、紛れもない笑いだった。

「髪……」

新井飛鳥は車窓のガラスに映った自分の姿を見た。

髪はあちこちから跳ね上がり、つんつんと立っている。

ウィンドブレーカーの襟は耳のあたりまでめくれ上がり、...

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