第158章 蓮が恋敵を対処する?

「大旦那様、どうなさいましたか?」

 使用人は篠宮家のご隠居様の挙動に度肝を抜かれ、転倒を案じて慌てて駆け寄り、その身体を支えようとした。

 篠宮勝は彼を突き放し、前方の竹林を指差した。

「たった今、誰があそこにいた!」

 使用人は篠宮勝が指差す方向へと目を向けたが、実に訝しげな様子だ。

「誰もおりませんが。大旦那様、幻覚でもご覧になったのでは? あのような場所に人など」

 篠宮勝は信じず、足早に後を追った。その足取りは速かったが、竹林の下まで来てみると、人影はどこにも見当たらなかった。

 篠宮勝は落胆してよろめき、使用人が慌ててその身体を支える。

「大旦那様、これは一体?」

「部屋...

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