第231章 彼はただの大悪党だ

高橋美桜は意を決し、翌朝一番に田中啓に午前休の連絡を入れ、悠くんを連れて桜井明穂が勤める会社へと向かった。

桜井明穂は高橋美桜の話に驚き、慌てて問い詰めた。

「どうして急にお見合いなんてするの? 悠くんの学校のことは心配いらなくなったし、今の仕事と収入もそこそこ安定してるじゃない。それに、悠くんのお父さんを探してるんじゃなかったの?」

「まだそんなに時間も経ってないのに、見つかってもいないうちからお見合いだなんて。それに、いざとなったら斎藤和馬がいるじゃない! あの子、あなたが学生の頃からずっと好きだったんだよ。家柄もあなたへの態度も、並の男とは比べ物にならないくらい良いじゃない!」

「恋愛...

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