第10章

古城の門前、夜が明け始めた頃。オリバー・モントはそこに佇んでいた。その両目は依然として真っ白な絹のリボンで覆われており、何かを待っているかのようだった。

「彼女たちは皆、行ってしまいました」

彼は軽く身をかがめ、淡い笑みを浮かべながら私の肩にいる夜鶯に視線を向けた。

「他のプレイヤーはすでに立ち去りましたが、あなたはどうしてまだ古城に留まっているのですか?」

私は静かに答える。

「エリノア・ナイチンゲールが離れたがらないのです」

肩の上で、小さな夜鶯が金茶色の羽をそっと震わせ、ルビーのようなその瞳がきらりと光った。

「私はずっと、このダンジョンの本質について考えていまし...

ログインして続きを読む