第17章 中村京子の考え

夜、洞窟の外はまだ、暴雨が降り続いている。

いつ止むとも知れぬ豪雨に、俺は残りわずかな乾いた枝を二つに分け、今夜の暖を取る分と、明日の分とに、慎重に配分するしかなかった。

明日も雨が止まなければ、俺たちを待つのは飢えと寒さだ。それは痛いほどわかっていた。

篝火が燃え上がり、俺たちはその周りに集まった。中村京子と田中威は相変わらず抱き合っており、東山美咲は自ら進んで俺と鈴木清の間に割り込むように身を寄せた。

どれくらいの時間が経っただろうか。鈴木清を抱きしめたままの俺は、未来への不安から、なかなか寝付けずにいた。

明日の心配の他に、もう一つ理由があった。鈴木清の身体があまり...

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