第28章 竹を切る

一夜が明けた。乾いた草の寝床で眠り、風を防ぐ戸まで取り付けられた洞窟で目覚めた朝、俺の体は以前よりずっと楽になっているのを感じた。

俺だけではない。皆、目を覚ました時には顔に笑みを浮かべていた。昨日の食事も良かったおかげで、全員の体に活力がみなぎっている。

洞窟の入り口まで歩いていくと、俺はまだ夢の中にいる田中威を蹴り起こした。そいつの呆然とした視線を無視し、首根っこを掴み、もう片方の手には石斧を提げて、竹林へと向かう。

このクソ豚、本当に怠け者だ。女たちがとっくに起きているというのに、こいつだけがまだ寝てやがる。

十メートル近く引きずられたところで、田中威はようやく意識を取り...

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