第66章 愚かな田中威

食料については、もちろん魚の塩漬けなどをいくらか残しておく。これらの魚介類は捕獲した時点で瀕死の状態だったため、実際のところ肉質は良くない。腐ってはいないものの、食感は普通の海鮮よりもかなり劣る。

今や俺たちには野豹と野鹿の肉がある。これらを燻製にすれば、かなり長い間食いつなぐことができる。だから、あの魚介類の一部は、同じく田中威の奴に持っていかせればいい。

田中威の奴は救いようのない馬鹿だから、これらを見ればきっと狂喜乱舞するだろう。そして中村京子が奴らのチームに入れば、俺たちのためにチーム内の情報を探り、仲間として相応しい、品行方正な人間を見つけ出す手助けをしてくれる。そうやって俺...

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