第163章 入り組んだ

市川希美がその言葉を口にした瞬間、中野友香は頭の中が真っ白になった。

過去を少し調べただけのはずだった。なのに、どうしてこんなにも薄汚い話が、次から次へと出てくるのか。

膝から力が抜け、友香はそのままソファへ崩れ落ちる。唇が震え、独り言みたいに呟いた。

「……どうして、こんなことに。あの子、なんでそんなことするの……?」

市川希美は答えを急がなかった。淡々と、冷えた声で言う。

「時にはね。存在してるだけで、罪になることがあるの」

そう――存在そのものが、間違い。

浜野毅はかつて浜野希穂を追い詰め、家を出させた。だが本人はすぐに後悔し、それから何年も、水面下で彼女の行方を探し続け...

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