第18章 それならお父さんについていけばいいだろう

伊藤沙梨の声はやけに高く、校門前にいた保護者や生徒たちの視線を一瞬で引き寄せた。

次々と集まる好奇と詮索の眼差し。希美と谷口悠人へ、じろりじろりと突き刺さる。

希美の顔色がすっと沈む。反射的に悠人を胸に抱き寄せ、外から顔を覗かれないよう庇った。そのまま冷ややかに言い放つ。

「伊藤さん。ご飯は適当に食べてもいいけど、口は適当に開かないで」

「私はあなたみたいに、恥もなく不倫相手を平気でやれるような人間じゃない。自分が汚いからって、世界中が同じだと思わないで」

「人前で、何の罪もない子どもを傷つける。それがあなたの躾なの?」

「……っ!」

伊藤沙梨は顔を白くし、悔しそうに拳を握りし...

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