第118章

夜も更け、人の気配も薄い。

重案係は立て続けに児童失踪事件を二件、さらに誘拐・恐喝事件を一件――立件まで漕ぎつけた。だが後処理の仕事は山ほど残っている。だから、オフィスのあるフロアは相変わらず煌々と明るいままだった。

ただ、以前のような慌ただしさはない。皆の足取りはどこか軽い。ひと区切りついたところで、陸田暁たちは連れ立って外の中華料理店へ行き、腹いっぱい食べてくることにしたらしい。

彼らが出ていくと、オフィスの灯りは一気に半分以上が落ちた。

残ったのは、矢野智の頭上の蛍光灯一本だけ。白い光が、机の上の小さな世界を切り取っている。

片手でキーボードを叩き、もう片方で時折マウスを動か...

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