第135章

「井山さんが教えてくれた状況から考えると、健成区の消防署から7、800メートルのところにある廃業した米の加工工場――そこがいちばん可能性高いと思うんだ」

陸田暁はそう言いながら、パソコンのモニターを少し横へずらし、隣の二人にも見やすい角度にしてやった。

「それに、馬岡学の水産店から車で10分もかからない。結婚式の夜に水谷澤矢が抜け出して、また戻ってくるにしても……時間は余裕すぎるくらいある」

矢野智が目を細め、記憶をたどるように言う。

「その土地、たしか個人所有だったはずだ。6、7年前だったか……工場内で立て続けに死者が出た。事件自体は解決して、犯人も逮捕されたのに、世間じゃ妙な噂ば...

ログインして続きを読む