第136章

「あり得ないだろ? だって親子だぞ!」村岡巡査はそう吐き捨てた直後、ふっと閃いた。「……まさか、貝川才助って長野美子の実子じゃないとか?」

 ドラマじゃよくある。名家ほど泥沼の因縁が絡み合い、上の世代の怨恨なんて誰にも整理できない。

 だが、受話器の向こうの矢野智は即座に否定した。

「前に技術課が、あの一家のDNA照合をやってる。貝川才助と長野美子の間に親縁関係があるのは事実だ。そこは動かない」

 間髪入れず、矢野智が指示を飛ばす。

「村岡。結婚式当日の、うちの庁舎の監視カメラ映像を全部引っ張れ。長野美子と水谷澤矢の動きを洗う」

「了解っす!」

 村岡巡査は勢いよく返事をし、足...

ログインして続きを読む