第149章

 正午の陽射しを浴びた早井新聞本社は、半透明のガラス外壁が光を跳ね返し、目が眩むほど眩しかった。

 矢野智は自分のジープで地下駐車場の入口に列を作り、順番を待っている。助手席には小原雪美が、どこか肩をすぼめるようにして座っていた。

 エアコンの吹き出し口から、かすかな風音が耳元で鳴る。小原雪美は少し考えてから、口を開いた。

「そもそも周防真美子が厄介ごとに巻き込まれたのって……この笹村生化学工業を調べ始めたせい、でしたよね?」

「そうだ。ただ、笹村生化学工業は摘発後に上層部が入れ替わった。周防真美子に手を出そうとしてた元社長と、その愛人――早井新聞の別の記者、村木郁美も、もう警察...

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