第162章

部屋の中は薄暗かった。

「……あれは?」

道野律哉が思わず息を呑む。

「人よ」

小原雪美が低く答える。その表情は、これまで見たことがないほど硬い。

ぎっしりだ。人、人、人。

座らされている者もいれば立たされている者もいる。全員、手足をきつく縛られ、顔には恐怖が張りついたままの者、感情が抜け落ちたように虚ろな者――反応は様々だった。

そして胸元には、揃いも揃って正方形の装置。

赤い数字が、かすかに点滅している。

見覚えがありすぎる。

貝川家の事件の終盤、高橋小春と貝川藤太郎が身につけていたのも、まさにこれだった。

もちろん、今回は「不発」なんて都合のいい話は期待できない。...

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