第167章

警察は最終的に、客車から1kmほど離れた場所に、十分に身を隠せるポイントを選び、臨時の監視・指揮所を設置した。

いま、車内も車外も不気味なほど静かだ。双眼鏡を覗いても、濃い色のガラスの奥に人影らしきものがゆらゆら揺れるだけで、はっきりとは見えない。

太陽がじりじりと昇るにつれ、強い光が車体に降り注ぎ、窓ガラスはぎらりと刺すような反射を返す。学生たちがどこにいるのか判別しづらいどころか、車内の実情そのものが掴めなかった。

周防宇を警戒させないため、警察はドローンなどの偵察手段を当面使わない方針だ。結果として、こちらはどうしても受け身にならざるを得ない。

「だったらさ、誰か一人行かせて、...

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