第20章

視線を引っ込めると、周りの連中がそろって――まるで「かわいそうな子」を見るみたいな目で、こっちを見ていた。

 久美子に至っては、ずかずかと近寄ってきて、心底心配そうに口を開く。

「ななさん、あんた……頭おかしくなったの?」

「この前のLucy、鳥さんに口答えしたせいでああなったじゃん。次の日にはビビって高熱出してさ。水に頭押し込まれるの、どんな感じか忘れたわけ?」

 小原雪美は、言いたいことを飲み込むみたいに唇を尖らせた。

「久美子……私、ほんとにもう無理。辞めたい」

 返ってきたのは、見込みなしと言わんばかりの視線と、長い溜息だけ。

 外にまた警察が来たらしい――そんな噂のせ...

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