第40章

「薬なんてやってない」

彼女はきっぱりと言い切り、最後に一拍置いて付け加えた。

「少なくとも、自分から進んで口にしたわけじゃない」

「そんなに身構えなくていい」

道野律哉は椅子に腰を据え、矢野智と息を合わせるように言った。

「君ら学生はまだ若い。集まったら楽しくなるし、盛り上がれば頭もふわっとする。ちょっとした失敗くらい、よくある話だろ」

だが小原雪美は首を横に振り続ける。表情は硬く、真剣そのものだった。

「本当に、そんな変なものは飲んでません」

この線ではこれ以上引き出せないと見たのか、矢野智は深追いをやめ、話題を切り替えた。

「じゃあ、若山空人とのことを聞かせて」

あ...

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