第46章

「聞いたよ」大村ミミはコーヒーをひと口すすり、声を落として言った。「かわいそうに」

ドレッドの男子が反射的に「チッ」と舌打ちする。だがすぐに、さすがにまずいと思ったのか表情を引き締めた。

「ミミ、お前ほんと優しすぎ」

「若山空人はさ、断ってんのにずっとつきまとってたんだろ。こんなことになったの、自業自得じゃね?」

小原雪美はアイスコーヒーを「ごくん」と飲み込み、眉をひそめた。今日、この手の言い分を聞くのは二度目だ。

大村ミミは困ったように笑うだけだった。

「でも……悪い人じゃないよ」

そう言って、話題をさらりと別の方向へ流す。

楽しげに笑い合う二人を振り返り、小原雪美は思わず...

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