第97章

「嘘……ってこと?」陸田暁は顎に手を当ててしばらく考え込み、ぱっと何かに気づいたように指を突き出した。

「そうそう、そこなんだよ。榎本玉助ってさ、自分の日常回すだけでも精いっぱいだろ。なのに、違法なSMS基地局だの何だの、そんなもん買う余裕がどこにあるんだって話」

「仮にやる気があったとしても、ツテがなきゃ無理だ。長谷川莉子が手配したに決まってる」

「『部屋を二つ借りるのを手伝っただけ』? 絶対嘘だろ。『警察が来るまで知らなかった』とか言ってたけど、探偵なんて勘が鋭いに決まってる。榎本玉助の動きが、あの女にバレないわけないじゃん」

そこまで言って、陸田暁はふと口をつぐんだ。何かが引っ...

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