第98章

取調室。

榎本玉助は伏し目がちに、机いっぱいに並べられた報告書と証拠品を眺めていた。傷だらけの顔には、余計な感情が一切浮かばない。

二分ほど沈黙が続き――ようやく、ほんの少しだけ反応があった。ゆっくりと顔を上げる。

「殺したのは俺だ。で?」

「後悔なんかしてねえ。社会に害しかないクズどもだろ。死んだほうが世の中のためじゃねえのか」

陸田暁は鼻で笑い、手にしていた資料を机へ叩きつけた。

「誇らしいって顔だな。何だ、何人も殺しておいて、勲章でも作って神棚にでも祀れってか?」

「それに、社会のクズって話なら――お前は違うって言えるのかよ」

「時間が証拠を消してくれると思うな。やった...

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