第百二十九章 浅倉拓実の爆発

浅倉暖人は必死に気勢だけ張り、強がって言い放った。

「今日で出ていくっていうなら、こっちも大目に見てやる!」

「でもな! 昨日、お前……みんなの前で遥香姉のプレゼント断って、恥かかせただろ。今日は絶対、謝れ!」

そう言いながら、浅倉暖人は両腕を広げてレストランの入口に立ちはだかった。

「謝らないなら通さない」とでも言いたげな構え。怖くて仕方ないくせに、林田遥香のために出しゃばっている――その滑稽さだけがやけに目につく。

「どけ」

浅倉彩実の声は、相変わらず冷え切っていた。

暖人を軽くかわし、そのままレストランの奥へ歩いていく。

兄弟の横を通りすぎた瞬間、彩実は内心で小さくため...

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