第百三十九章 剣になった!

「……え?」

アーズベルクは驚いてぴくりと耳を立て、引っ込めそこねた前脚を宙に止めたまま、まん丸な緑の目をさらに丸くする。

「なにこれ? こんなボロい刃物が、あいつの手に渡った途端に“昇格”するとかある? セラフィムの力だとしても、ここまで気持ち悪い動きはしないでしょ?」

花村秋人の手元へ身を寄せ、長剣の気配をくんくん嗅いだかと思うと、首を傾げて記憶をさらう。

「この刃、前にも触ったことあるよ? 模様が毛糸をぐちゃっと結んだみたいにダサいのと、触るとひんやりするくらいで、別に何も――」

言いながら、アーズベルクは堪えきれずに肉球を両方とも伸ばし、刃にまとわりつく金光へ触れようとした。...

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