第205章 2枚目の地図の欠片

「お嬢様、先ほど外からお荷物が届きまして……お嬢様ご本人のご署名が必要だそうでございます」

扉の向こうの使用人の声は、必要以上に丁寧で――かすかに震えていた。

「下に置いといて。明日起きたら見るから」

青木優美は気にも留めずに言う。

「お、お嬢様……そのお荷物が……勝手に二階まで来てしまいまして……! ど、どうか……お嬢様ご自身で、ご確認を……!」

震えが、もう隠せない。

青木優美は浅倉彩実の手口を知っている。そこらの胡散臭い小細工なら怖くない。

とはいえ、扉越しに聞こえる怯えきった息づかいに、さすがに眉が動く。

ガチャリ、と扉を開けた。

――案の定。

廊下の真ん中に、黒...

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