第21章 名門令嬢の晩餐会

「まだ選んでないよ」

星野彩実のスマホが、チリンと鳴った。

さっき支払った500万も、そのまま返金されている。

「彩実、ごめんな。兄さんが悪かった。お小遣いもちゃんと渡せてなかったし……クローゼットの服も、この十数年、お父さんとお母さんと俺で買ってたんだ。身長も体重も分からなくて、サイズが合わなくて……」

「お兄ちゃん、もういいよ。怒ってない。私、18年もいなくて……みんな、18年も私のこと考えてくれてたんでしょ。すごく嬉しい。服は足りてるよ。多すぎても家に置けないし」

「だめだ! 今日は絶対に180着買う。1年10着って多いか? 頼む、兄さんに金を使わせてくれ……!」

浅倉拓実の...

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