第210章 ゴミを片付ける

朝からテレビ局で、三人はニック監督の周りにまとわりつき、口々に焚きつけた。

「浅倉彩実はもう番組を降りるんですよ? なのに最後に手柄だけさらっていくなんて、そんなのが広まったら、こっちの立場はどうなるんですか」

「そうです。あの人、後ろ盾があるのをいいことに、昔から好き放題で……視聴者に本性を見せないと」

もともと数字の匂いに敏いニックは、その言葉にあっさり乗った。すぐ車を手配し、三人まとめて現場へ向かわせる。

だが――。

和田絵里香が車を降りた瞬間、視線は駅舎の前に立つ花村秋人へ吸い寄せられ、二度と戻らなくなった。

深いチャコールグレーの仕立てのいいスーツ。錆だらけの廃駅を背に...

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