第217章 門止め

浅倉彩実はふっと息を吐き、ポケットから小さな銀の針箱を取り出した。慣れた手つきで銀針を二本抜き、浅倉礼司と田中結菜の指先をそれぞれちくりと刺す。滲んだ血を、白い磁器の皿へ二滴――落とした。

「今から、血縁の契約儀式をするわ」

彩実は淡々と続ける。

「直系の血なら、混ざる瞬間に赤い光が出る」

「違うなら、何も起きない。信じられないなら……まず私とあなたで試してみて」

言い終えると、彩実は自分の指先にも針を入れ、礼司の血のそばへ一滴落とした。

次の瞬間、二滴はすっと溶け合い、ふわりと淡い紅の光が立った。

直系――証明。

それから彩実は、田中結菜の血と礼司の血を並べる。だが二滴は最...

ログインして続きを読む