第22章 悪口を言う

花村荘園と浅倉荘園が太平山をちょうど半分ずつ切り分け、海に面した側を占めている。

海岸線は全長15キロ。

京清市に唯一ある内海でもあった。

私有地ゆえ、普段は一般開放されていない。

京清市の名家の人間が海辺を散歩したいだけでも、花村家の執事に事前予約を入れる必要がある。

だが今日は例外だった。

花村家が年に一度の「名門令嬢サロン」を催し、招待状を持つ名門の子弟に限って敷地を開放しているからだ。

星野奈菜と星野蘭は、その最初の到着組だった。

「ママ、貴客って普通は遅れて来るんじゃないの? こんな早く来たら、軽く見られない?」

奈菜はスカートの裾をつまみ、砂をはね上げないよ...

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