第26章 呪術で浅倉友紀子を救う

星野彩実が火のついたように浅倉家へ戻ったころには、ゲストホールの階下はすでに人で埋まっていた。

林田夏美と林田遥香が浅倉莉子の左右に寄り添うように立ち、莉子は手にした数珠をものすごい速さで繰っている。なのに表情だけは、不思議なくらい静かだった。

叔父の浅倉良樹の姿はホールにない。代わりに浅倉友菜がソファへひとり腰を下ろし、浅倉賢人と妻の法子は二階を気にしては視線をやり、気持ちばかりは本当に焦っているのが顔に出ていた。

浅倉賢人は熱した鉄板の上の蟻みたいに、腕時計と玄関を交互に見て落ち着かない。

「まだ来ないのか? 田中先生はどこだ! 執事、執事!」

「おじさん。母さんは、どうなの?」...

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