第30章 犯人を捕まえる

電話を切った星野彩実は窓辺に立ち、庭園へ目をやった。すると、キャップを目深に被った人影が庭を足早に横切り、ゲストホールのほうへ向かっていくのが見えた。

彩実は慌ててバッグを肩に掛け、追いかける。

だがゲストホールの入口に着いた時には、もう見失っていた。

焦りが胸を締めつける。彩実は咄嗟に魔法の杖を取り出し、ぽんと空へ放った。杖はふわりと宙に浮かび、次の瞬間、先端がすっと夏園の方角を指し示す。

「……あっち!」

彩実は夏園へ駆け出した。二階のあたりから、いきなり悲鳴が上がる。

誰が泊まっていようが構っていられない。彩実は近くの部屋の扉を押し開けた。

ベッドには浅倉友菜が半身を預ける...

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