第48章 兄さんは僕にとても優しい

浅倉拓実は言葉を継いだ。

「アーズベルクは、ジェニー先生がわざわざあやちゃんに託した子だ。それに母さんの病気も、あいつの力で調えなきゃならない」

「はっ、笑わせないで。兄さん、嘘つくならもう少しマシなのにしなよ。猫が病気を見る? しかもウォッツ学院の院士? 星野彩実に猫を飼わせるためなら、どんな作り話でも出てくるんだね」

「林田遥香。世の中は広い。お前が知らないからって、ないことにはならない。これ以上、俺の前でギャーギャー騒ぐなら――今すぐ寮に放り込むぞ」

林田遥香はようやく唇を結び、黙り込んだ……。

――浅倉荘園・第一ゲストホール。

浅倉啓太が長いこと宥め、「今夜には必ずあやちゃ...

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