第53章 忙しくないのか?

星野卓志は星野奈菜を突き放すと、奈菜と星野蘭を指さして怒鳴りつけた。

「相手が“結納に来た”だと? ふざけるな。脳みそにクソでも詰まってんのか!」

「浅倉家が、こっちに敵意むき出しなのが分からなかったのか!」

「さっきのあいつの言い分だけは正しい。浅倉家が本気で星野家を潰す気なら、指一本で足りる!」

「星野蘭! お前が育てた“立派な娘”だな!」

「今日、口が滑って浅倉拓実の目の前で星野彩実を罵ったせいで、どれだけ恨みを買ったと思ってる! 役立たず!」

吐き捨てると、星野卓志は母娘を押しのけ、鞄をひっつかんで別荘を出ていった。門へ向かう途中、玄関先に積まれた色とりどりの贈り物を、苛立...

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