第六十一章 親友の夜話

浅倉啓太は言葉を継いだ。

「ここ数年、浅倉グループはずっと東アフリカ支社の立ち上げを準備してきたんだ」

「投資額は350億。規模が大きいぶん、現地を任せるには経験も実績もある人間が必要になる。できれば浅倉家の直系で、しかも“ちゃんと使える”人がいい」

「それに運用期間も3年以上になる可能性が高い。その間、弟にも……いい反省の時間ができる」

「3年後には、あやちゃんも浅倉家で居場所を作れているはずだ。――この形で、いいかな?」

浅倉莉子は啓太の手をぽんぽんと叩き、声をやわらげた。

「あやちゃんは、いい子よ」

「母さん。俺も俺の子どもたちも、母さんが産んだ血だ。みんな、どこか母さんに...

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