第69章 8時開催のオークション

あれ以来、青木陸斗の星野彩実に対する態度は一変した。さらに後になってからは、星野奈菜とも「恋人未満、友達以上」とでもいうべき、曖昧な関係を保っている。

青木陸斗は奈菜にとっての“退路”だ。だから奈菜は、彼に対して終始ご機嫌取りを欠かさなかった。

そんな折、陸斗から電話がかかってくる。奈菜は出ないわけにはいかず、オフィスの入口まで歩いてから通話を取った。

「陸斗兄、どうしたの?」

青木陸斗がこの電話をかけてきたのには、はっきりした理由がある。

彼がずっと好きだったのは、星野彩実だった。

綺麗で、芯があって、頭も切れて、品まである。——そんな彩実に、陸斗は惹かれていた。

だが、星野彩...

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