第73章 買ってアーズベルクに贈る

ミアの様子を見ていると、星野彩実は思わず笑いそうになった。たぶん彼女は、ゴールド・ペンタグラムがどれほどの金額になるのか知らないのだろう。ダトゥ府が総力を挙げたところで、落とし切れないかもしれない。

けれど彩実は、親友の好意を真っ向から折るような真実は口にしなかった。もしこのあと本当に心惹かれる品に出会ったら――そのときは自分の「破格の値段」の家の購入資金を動かせばいい。

彩実は、巾着の中のキャッシュカードを指で撫でた。

兄さんが、父と母から預かっていたカードもまとめて持たせてくれている。それに、おばあちゃんから渡された家族基金のカードもある。

基金にいくら入っているのかは分からない。...

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