第75章 9号個室は俺の兄?

ミアが、3億8000万で壇上のほうきを手堅く押さえた――そう思った瞬間だった。競売人が再び小槌を掲げ、「カン、カン、カン」と三度打ち下ろす。

「5号個室、点天灯! 4号個室、点天灯! 7号個室、点天灯! 9号個室、点天灯!」

星野彩実が眉をひそめた。

「……どういう意味?」

「点天灯を入れたら、他の人がいくら上げても、こっちはそこから1円上乗せし続ければいいんじゃなかったの?」

ミアも不機嫌そうに額に皺を寄せる。

「たいていはそう。でもね――相手の家も『どうしても欲しい』って本気で来て、同じように点天灯を点けたら話が変わるの。値段は延々と競り上がって、どちらかが折れるまで終わらない...

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