第5章
「お入りなさい」
明人さんはネイビーのスーツに身を包み、腹が立つほど完璧に見える姿でデスクの向こうに座っていた。
「それで?」と、彼はいきなり切り出した。
私は自信があるように見せかけながら、彼のもとへ歩み寄る。「やります」
その言葉を口にした瞬間、明人さんの眉がぴくりと上がるのが見えた。私がこんなに早く決断するとは思っていなかったようだ。
「もう決めたのね」彼は立ち上がった。「これは遊びじゃない。一度やったら、もう後戻りはできないんだぞ」
「ええ」私は唇を噛みしめた。「五千万円、一年間。ビジネスとして」
明人さんは数秒間私をじっと見つめると、心臓が止まるかと思...
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チャプター
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3. 第3章
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