第7章

彼がずっと探し続けていたのは、私だった。

目の前がぐるぐると回り始めた。

「ごめんなさい、ちょっと……気分が悪くて。少し二階で休ませて」私は無理に笑顔を作ると、リビングを飛び出した。

階下で明人さんがみんなに何かを説明している声が聞こえたけれど、その内容はまったく頭に入ってこなかった。考えられるのは、あの写真のことだけ――キャンプファイヤーのそばにいた、あの孤独な小さな男の子のことだけ。

寝室に駆け込み、ベッドに倒れ込むと、両手で顔を覆った。

あの氷のように冷たい瞳……あの冷たいけれど頑固そうな眼差し……そして、ふとした瞬間に見せる笑顔……。

すべての記憶が一気によ...

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