第六十八章

綾瀬茉莉は茫然と思考を巡らせていたが、会社からはすでに緊急会議の召集がかかっていた。

リゾート開発プロジェクトに関わる全スタッフが荷物をまとめ、会議室へと向かう。綾瀬茉莉もその後ろに無言で続いた。

会議室には、異様な静寂が満ちていた。

重役たちはすでに席に着いているが、誰一人として言葉を発しない。

綾瀬茉莉はいつもの席に向かった。霧生澪の席からは、それなりに距離がある。

「始めよう」

上座から霧生澪の声が響く。

その表情はかつてないほど冷え切っており、誰もが息を潜めた。会議室は凍りついたように静まり返る。

技術主任の白樺愁がプロジェクターを操作した。

「今朝、東雲グループが...

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