第7章

 あのSIMカードを真っ二つに折った瞬間、翔と私の間にあった十五年という歳月は、あの墜落した飛行機と共に永遠に葬り去られたのだと思っていた。

 だが結局のところ、翔の専務秘書である真由は、美咲のマンションの外で私を見つけ出してしまった。

「結衣様」真由の目は血走っていた。

「生きていることは分かっています……昨夜、美咲さんがあなたの拒絶反応を抑える薬を受け取っていましたから。お願いします。どうか、翔様に会ってあげてください」

 彼女は震える指で、特別面会証を差し出した。

「あの玉突き事故の後、目を覚まされてからというもの、翔様はあのイカれた麗奈を病室から追い出しました。食事もとらず...

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