第119章 あの薬を手に入れられるかどうか

「うん。誰かが監視室に潜り込んで、監視システム経由でウイルスを学内ネットワークに持ち込んだ」

 桜井雨音「……誰なの?」

 篠原温人「相手はマスクと帽子で顔を隠してて、表情までは分からない。でも確実に、蒼海大学の内部の人間だ」

 桜井雨音は唇をきゅっと結んだ。

「絶対に逃がさないで。今回はウイルスだけど、次は何を持ち込むか分からない」

 篠原温人はスマホを握ったまま、喉の奥で低く笑った。

 隣のIT担当は訳が分からない顔だ。何がそんなに可笑しいんだ。急に笑われると普通に怖い。

 篠原温人【了解。君の言う通りにする】

 桜井雨音はふっと笑い、スマホを置くと立ち上がって浴室へ向か...

ログインして続きを読む