第28章 考えがついた?戻ってくる?

 桜井雨音は朝のランニングを終え、シャワーを浴びて出てくると、ベランダの手すりにずらりと並べた形も大きさも違う緑の多肉植物の中に、いつの間にかピンク色の鉢が一つ増えているのに気づいた。

 人さし指でちょん、と軽くつつく。ぷにっと柔らかい感触が返ってきて、それだけで気分が少し上向いた。

 テーブルの上で、スマホがぶうぶうと震える。

 画面に「高橋周平」の名前が出ていて、雨音は首を傾げつつ通話に出た。

「周平? こんな時間にどうしたの。何かあった?」

『雨音、最近どう?』

「まあまあ。周平は?」

 来た、とばかりに高橋周平は背筋を伸ばした。

『……俺、あんまり良くない』

「え。...

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