第102章 怒りで気が狂いそうになる

保坂琴美は満足げに電話を切った。これで、すべてが自分に有利に転ぶ。瀬戸北斗がどう足掻くのか、じっくり見物してやるつもりだった。

身支度を整えると、そのまま車を出し、半山荘へ向かう。

昨夜は腹が立って半分も眠れなかった。身体のどこもかしこも重だるい。今日はきっちり癒やしてやらないと気が済まない。

――ところが。

到着して会員カードを提示し、車のままゲートを通ろうとした瞬間、警備員にあっさり止められた。

「申し訳ございません。システム上、お客様の情報が確認できません」

「は? そんなわけないでしょ。私が誰だか分からないの?」

琴美はドアを押し開けて降り、サングラス越しに苛立たしげな...

ログインして続きを読む